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グラフィックLCDモジュール ハードウェア編 このエントリーを含むはてなブックマーク
 前回の記事の突っ込んだ話です。今回はハードウェア編。次回、ソフトウェア編

LCDモジュール:F-51553GNBJ-LW-AB
LCDコントロールIC:S1D15605

仕様書の拾い読み。"S1D15605の仕様書"

 まずは電源。LCDコントロールIC S1D15605には1系統の電源を接続するだけでLCDを駆動させられるように、コントロールIC内部にLCD駆動用の電源を生成する電源回路がある。中身は昇圧回路、電圧調整回路、ボルテージフォロワ回路である。
 1系統の電源だけで駆動できるのは魅力的だ。ありがたく使わせてもらうことにする。
―――というわけで以下、昇圧回路、電圧調整回路、ボルテージフォロワ回路を使用する前提で話を進める。
 LCDコントロールIC内の昇圧回路は、VDD-VSS電圧をマイナス側に昇圧する。外付け回路の配線によって、4倍昇圧、3倍昇圧、2倍昇圧が選択できる。
 例えば、VDDを基準としてVSSに-3[V]を入力し4倍昇圧した場合、VOUTには-12[V]が出力されるわけだ。

 えーと、H8は5[V]で動作させるから、必然的にこのLCDモジュールのロジック電源にも5[V]を加えることになるな。その場合何倍昇圧にすれば良いだろうか。
 4倍昇圧をしたらVOUTには-20[V]が出力される。これは絶対最大定格である-18[V]を超えてしまうのでやっちゃいけないな。
 じゃあ3倍昇圧かな。それだと-15[V]になる。ってことで3倍昇圧に決定。3倍昇圧するための配線もLCDコントロールICの仕様書にちゃんと載っている。
NewBeetlePorsche
 VOUTに発生した昇圧電圧はIC内の電圧調整回路を介してLCD駆動用電圧V5を出力する。V5電圧は、コントロールIC内部で抵抗分割されLCDを駆動する電圧V1〜V4となる。さらにV1〜V4は、ボルテージフォロアによりインピーダンス変換されLCD駆動回路に供給される。
 V5電圧により液晶駆動用電圧V1〜V4が決まるのだ。

 コントロールIC内の電圧調整回路によりV5電圧を調整することが可能であり、最適な動作を得るためにもV5電圧を調整すべきである。このLCDモジュール F-51553GNBJ-LW-ABのLCD駆動電圧の推奨値は約8〜9[V]のようだ。この値はVDD-V5間の電圧である。

 電圧調整回路は、V5電圧調整用内蔵抵抗、電子ボリュームなどで構成されている。

 V5電圧は、V5電圧調整用内蔵抵抗比レジスタにセットする値により8段階の調整が可能。さらに電子ボリュームレジスタの値により64段階の調整が可能。つまり8×64=512通りの組み合わせがある。これらのレジスタの値を調整することによって、最適な液晶駆動電圧V5を得るのだ。
 レジスタの値はコマンドによりセットする。

 V5電圧調整用内蔵抵抗を使用する場合は、LCDモジュールのIRS端子をHighレベルにする。内蔵抵抗を使用せず外付け抵抗を用意する場合は、IRS端子をLowレベルにする。

 ここではV5電圧調整用内蔵抵抗を使用せず、外付け抵抗を用意することにした。理由は、自分で抵抗値の比を調整したかったからだ。計算式も仕様書に記されている。
外付け抵抗の値は、Ra = 240[kΩ], Rb = 1[MΩ]とした。
ここに記述した抵抗比を使用しても、表示は安定しません。失敗しました。外付け抵抗を用意せず、内蔵抵抗を使用すればまあ失敗はしません。

 LCDモジュールの電源回路は以下の通り配線した。
昇圧回路、電圧調整回路まわり昇圧回路は3倍昇圧。

外付け抵抗を用意せず、V5電圧調整用内蔵抵抗を使用する場合は、抵抗Ra, Rbは必要ありません。VR端子はノーコネクトになります。こんな感じ。

 気になるのはコンデンサの静電容量なんだが、仕様書には"実際に動作させて最適な静電容量を設定してね"みたいなことが書いてある。
 うーん。幸い仕様書に参考値が記してあるので、まずはその範囲で試してみるべきかな。
 私自身、未だ最適な設定値を決めかねているため、ここで具体的な値を述べることは避けることにする。
電源まわりはこんなもんかな。次はH8とのインタフェースだ。

COPENROADSTAR

 H8との接続図は以下の通り。
H8-F51553 Interface アドレスデコーダは用意せず、H8のCS2をLCDモジュールのCS1に直結した。そのため、H8のエリア2をこのLCDモジュールのためだけに用意したことになる。贅沢モノめ。
V5電圧調整用内蔵抵抗を使用する場合は、IRS端子をGNDではなくVDDへ接続すること。
以上で配線は終わり。

 RES端子は共通にした。これでLCDモジュールはH8マイコンと共にリセットが掛かる。RES端子がLowレベルになると、LCDコントロールICは初期設定状態となる。
 初期設定として、以下の操作が行われる。
 1.表示OFF
 2.表示反転
 3.ADCセレクト:正転(ADCコマンドD0=Low)
 4.パワーコントロールレジスタ:(D2,D1,D0)=(0,0,0)
 5.シリアルインタフェース内レジスタデータクリア
 6.LCD電源バイアス比:1/9
 7.表示全点灯OFF:(表示全点灯ON/OFFコマンドD0=Low)
 8.パワーセーブ解除
 9.V5電圧調整用内蔵抵抗Ra,Rb切り離し(ただしRES=Lowの間は接続される。)
 10.SEG端子はV2/V3、COM端子はV1/V4を出力
   (ただしRES=Lowの間はSEG端子及びCOM端子からはVddが出力される)
 11.リードモディファイライトOFF
 12.スタティックインジケータOFF
   スタティックインジケータレジスタ:(D2,D1)=(0,0)
 13.表示開始ラインを1ライン目にセット
 14.カラムアドレスを0番地にセット
 15.ページアドレスを0ページにセット
 16.コモン出力状態:正転
 17.V5電圧調整用内蔵抵抗比セットモード解除
 18.電子ボリュームレジスタセットモード解除
   電子ボリュームレジスタ(D5,D4,D3,D2,D1,D0)=(1,0,0,0,0,0)
 19.テストモード解除
以上、19項目である。けっこう多いな。でも1つずつ追っていけば大丈夫だ。
 また、リセットコマンドを用いた場合は、上記の11から19のみが実行される。

 仕様書によると――電源投入時はLCDコントロールICの内部状態が不定のため、必ずRES端子による初期化が必要である。また、RES端子による初期化後、各入力端子は正常に制御されている必要があり、マイコンからのコントロール信号がハイインピーダンスの場合ICに過電流が流れることがあるため対策が必要である――とのこと。
 念のため制御信号はプルアップしておくか。

 電源投入後、RES端子によりコントロールICが初期化された後、いよいよH8に焼いたプログラムがLCDを制御することになる――のだが、今回はハードウェア編ということでここまでです。次回、ソフトウェア編
BMW Z4IMPREZA
 あんまり凝ったものを描いても始末に負えない気がしてきた……。フォントだ。フォントを扱ってみよう。
 ってことで、扱いました。日本語フォント編をどうぞ。
| 書いた人:scie | Embedded System | 03:25 | comments(0) | trackbacks(0)
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